“Return To Sports(競技復帰)” 連載がスタート
今日から連載ブログとして、海外スポーツサイエンス(スポーツ科学)についての情報を紹介してまいります。初回となる今回のテーマは、『Return To Sports(競技復帰)』です。
本ブログは、スポーツの現場で活躍中の方や、スポーツ科学を勉強している
”スポーツでの怪我リスク”、そして、そのリスク知った上でいかにそのリスクを最小限に抑え、トレーニングを最大限に引き出すかを知ってもらうために、ここでは、Return To Sports をテーマに、競技復帰、そして各部位で発生する怪我の性質などを紹介していきます。
筆者は、アメリカの大学でATCの資格を取得後、国内外のチームでS&Cとして活躍してきたユーフォリアのスポーツサイエンティストであるコーチサキです。
筆者は、アメリカの大学でATC(Athletic Trainer , Certified)の資格を取得後、国内外のチームでS&C(ストレングス&コンディショニング)コーチとして活躍してきたユーフォリアのスポーツサイエンティストである佐々木優一(愛称”コーチ・サキ”)です。
筆者プロフィール
- 名前:佐々木 優一 (愛称:”コーチ・サキ”)
- 写真

マレーシア代表に帯同していた時のコーチサキ
- 最終学歴:MS from Missouri State University
- 資格:ATC, CSCS.CPT., NASM-PES., ASCA Lv.1
- 経歴:
- University of Houston (Intern)
- Missouri State University (Intern)
- MultiSports Medical Center (Athletic Trainer)
- Lee University (Athletic Trainer/ Volunteer Strength and Conditioning Coach)
- Malaysian Olympic/ Paralympic Team (Sports Therapist)
- トヨタ自動車ヴェルブリッツ(Rehab S&C)
- バンビシャス奈良 (Head Athletic Trainer/ S&C)
全米の国家資格であるATCとは何か
ATC ( Athletic Trainer , Certified)とは全米アスレティックトレーナーズ協会(National Athletic Trainers’ Association, 通称NATA)の認定アスレティックトレーナーで、1950年に設立され、NATAは今や世界中に43,000人以上の会員がいる団体です。
JATO(ジャパン・アスレチックトレーナーズ機構)のサイトでは、以下のように、説明しています。
ATCは、教育訓練、州法、規則および規制に従って医師の指示または協力を得ながら治療またはサービスを提供する医療従事者です。医療チームの一員として、ATCによるサービスには、外傷障害や疾患の予防、健康促進と教育、緊急対応、検査と臨床診断、治療介入、傷害および疾患のリハビリテーションが含まれます。 *アスレティックトレーニングは、米国医師会(AMA)によって医療業として認められています。
https://www.jato-trainer.org/
また、認定アスレティックトレーナー(ATC)の主な職業領域は、5つあります。
1. 傷害・疾病の予防と健康の保護
https://www.jato-trainer.org/
(Injury/illness prevention and wellness protection)
2. 臨床評価と診断
(Clinical evaluation and diagnosis)
3. 応急処置と救急処置
(Immediate care and emergency care)
4.治療的介入
(Therapeutic intervention)
5. 健康管理と職務上の責任
(Healthcare administration and professional responsibility)
今回は、スポーツでのリスク管理から、治療まで介入していく、スポーツ現場のプロであるATC/CSCSのコーチサキに「Return To Sports」を教えいただきます。
連載内容
配信スケジュールは、以下を想定しております。
総論から始まり、各部位についての詳細および、現場で役立つトピックスをお伝えします。
※ コンテンツ内容は変更の可能性がございます。
①Return to Sportsのコンセンサス(競技復帰のための共通認識)
- Return to Sports Consensus コンセンサスとは何か?
②Return to Sports(競技復帰):受傷部位別
事実 (概要 / ファクトシート / 怪我のメカニズム )
現場 (怪我からのスポーツ復帰 / 怪我の予防法)
- ACL (前十字靭帯再建術)の怪我からのスポーツ復帰
- Hamstrings(ハムストリングス)の怪我からのスポーツ復帰
- Ankle(足首)の怪我からのスポーツへの復帰
- Shoulder: SLAP(肩関節)の怪我からのスポーツ復帰
- Shoulder: Rotator Cuff(回旋腱板)の怪我からのスポーツ復帰
- Groin:(鼠頚部)の怪我からのスポーツ復帰
- FAI(大腿臼蓋インピンジメント)の怪我からのスポーツ復帰
- Concussion(脳震盪)の怪我からのスポーツ復帰
連載についての筆者からのメッセージ
私の経験上、プロ・オリンピックレベルのスポーツでは、身体的パフォーマンスと同じぐらい、「どれだけ怪我のリスクを最小限に抑え怪我をしない”強い身体作り”をしていくか」が大事だと思っています。
なぜなら、スポーツをする上で必ずついて回るのが”怪我”だからです。 今回から始まるブログでは、”スポーツの怪我のリスク”、そしてそのリスク知った上でいかにそのリスクを最小限に抑え、トレーニングを最大限に引き出すかを知ってもらうために競技復帰、そして怪我の性質などを紹介していきたいと思います。
また、競技をしているアスリート達には、「怪我からの復帰は必ず手順があり、しっかりとやれば復帰出来る」という事を理解して頂きたいです。そして、アスリートを取り巻く周りの人にも、「手順をしっかりと踏めば、しっかりとした結果が出る」という事を知って頂きたいと思っております。体系化された知識を学んで頂き、それをぜひ現場で活かして頂ければ幸いです。Enjoy
権威のあるBJSM(British Journal of Sports Medicine)のConsensus(共通認識)を紹介させて頂きます。